冬のある日、私はこの街に迷い込んだ。
懐かしい光景が点在というか、取り残されたような印象だった。

銀座から歩いて10分ちょっと、東京都中央区の東側、現佃大橋西詰の
北側あたりだ。地名、地域には諸説あるが、鉄砲洲は江戸時代には漁師が
集まり、港には各地から廻船が入港した海運の要衝だった。

今回の展示作品は2012年に撮影した。ちょうど「東京スカイツリー」が開業した年だ。バブル崩壊後すでに20余年が経過した頃、一年間に度々足を運んだ。

撮影から10年余りが過ぎた。
たて・横500メートルほどの旧『湊町』、『入船町』エリアには36階建の「タワーマンション」を含め20棟ものマンションが建設された。

撮影時とは街の景観も様変わりし、それなりに体裁が整ってきたような街並みの中に、懐かしい光景もまだ残っている。

宮内雅之

 

開催概要

スケジュール
2024-06-04〜2024-06-09
12:00~19:00(最終日・日曜12:00~16:00)

関連イベント

プロフィール

宮内雅之

1951年6月、東京都文京区生れ。

1998年秋、在職中に独学で写真を始めるも、2002年春、写真活動休止。

2010年春に写真活動を再開し、ゼラチン・シルバー・プリントを始める。

還暦を迎え写真展を開催。以降、写真撮影・プリント作業・展示活動を続けている。

個展

2012年5月   みちのべ (ギャラリー2104)

2013年6月  “4.7m+”から観る都景2012 (MUSEE F)

2014年10月  「また、会えたね」 (ぎゃらりーKnulp)

2015年6月  東大キャンパス (MUSEE F)

2016年5月  町の『1』景 (ルーニィ・247フォトグラフィー)

2017年5月  マフラーと蛇腹カメラ (ルーニィ・247ファインアーツ)

2018年5月  65の、ツレヅレ。 (ルーニィ・247ファインアーツ)

2020年10月  ぐるっと、30。 (ルーニィ・247ファインアーツ)

2022年11月  70の、ツレズレ。 (ルーニィ・247ファインアーツ)

2023年11月  【好日】(CO-CO PHOTO SALON)

2024年6月  鉄砲洲、2012。(アイアイエーギャラリー)